ここまの心
4月10日
鈴本昼席、千穐楽。
高座が済んで、楽屋をウロウロしていたら市馬師匠に「あんちゃん、飯でも食いに行くか?」
いよぉ!待ってましたァ!
二ッ目昇進のお祝い高座、大ラスを務め上げた駒介改め馬吉っつあんと共に、松坂屋地下の赤坂飯店へ。
中華ランチをご馳走になりながら、色んな話を聞かせてくれました。小さん師匠のお宅で、内弟子生活をしていた前座時代の市馬師。
共に前座だった現・小三太師と、お遣いに行ったときに見つけたアンパンがとってもおいしそうで、
こっそり買ってきて、師匠が出掛けた隙に食べよう、と。
早い話が、買い食いってヤツです。
それまで隠しておく場所は・・・、まず師匠が開けることはないだろう下駄箱へ。やがて、師匠が出掛ける時間に。
しっかりと磨かれた靴を履いて、小さん師匠が玄関を出る、とその時。
「そろそろ夏物に変えるか」ときびすを返し、戻ってきた師匠は、年に数回開けるかどうかの下駄箱へ手を掛け、
中を覗く・・・と
奥の紙袋から出てきたのは、隠しておいたアンパン二つ。「バカ野郎!!アンパンなんてのはなぁ、下駄箱へ仕舞っておくモンじゃねぇんだ!!」
顔を真っ赤にして、怒鳴りつけられたそうです。市馬師、「それが師匠らしいんだよ。買い食いするな、とか、隠れて食うやつがあるかってことは言わねぇんだ。
確かに、アンパンは下駄箱に仕舞うもんじゃねぇからなぁ。」
分かりますかなぁ、このニュアンス。
ほかにもいろんなエピソードを伺ったので、また機会がありましたら・・・
4月11日
交通安全週間いつだって、交通ルールは守らなきゃいけないし、安全にだって気を配らなくちゃいけない。
キレイ事でも何でもなくって、それが社会の流儀というものだ。
でも、陽気がよくなって表へ飛び出すと、つい浮かれてしまうのも人間の性。
そこで、気を引き締めに一役買おうとお巡りさんと町内会のお節介が街頭に立つ、というわけか。コンクリートジャングルと化した日曜のオフィス街。
打合せに行くため、裏道を抜けたその時、青い制服を着た眼鏡男が車の陰から飛び出してきた。
「geme over!」、そう頭の中でつぶやく。
男が誘導するその場所へ、素直に閑散とした通り沿いにバイクを止めた。
「そこ、一時停止のところね。横断歩道があったでしょ。標識があったの、気が付かなかった?」
眼鏡は一気に喋った。「警告だけで済むかな?」。
まずそう考えた自分がそこにいた。「一年以内に違反したこと、ある?」
何を聞きたいんだ?求めている答えは何だ?
「え?あぁ、ありますがね・・・」
「1年間、違反がなければ、元に戻るから。」
あぁ、やっぱりダメだわな。
でも・・・、と口に出してみる。
「ダメですかね。気付きませんでした、とかって。」世の中、そんなに甘くはない。
やっぱり、青い紙切れを出して、もっともらしい顔をしてボールペンを走らせる。ニュースで、政治家が献金疑惑を問いただされ、言い訳している姿に、
「未練がましいだろぉよ!」って怒鳴っていたのは、どこの誰だっけ?
いざ、手前ェのことになると、保身に走るのは他でもない。
そう気付いて、自分に照れる。「職業は?会社員でいいかな?」
「いえ。噺家です。」
「え?」
「噺家。」
「どういう字、書くの?」
そこいら辺が、せめてもの反抗か。
我ながら、素直じゃないね。求められるまま、免許証を出し、青切符にサインをし。
「これ、銀行か郵便局で収めればそれでお終いだから。」印鑑を求めなかったのは、眼鏡殿のうっかりだろう。
「あ、このミスを付いて逃げ切れるかも?」と思った自分も、まだまだ未練がましい。
いや、正直なところ、まだ重箱の隅をつつく心でいっぱいですな。
いやはや、どうも・・・。
4月12日
そういえば、おととい土曜のNHK『こんにちはいっと6けん』で、黒門亭の様子が放映されたらしい。
う〜〜ん、また放送後に知らされるという・・・。
まぁ、相変わらず「チラリと映ってた」だけですが。そういえば、こないだのTVKリポーターのオーディション、見事金原亭一門(若手三人衆)は撃沈らしいです。
う〜〜ん、意見の相違、ということにしときましょうか。
4月28日
いよいよ小駒の会vol-11が来週に迫って参りました。
逃げたいです。激しく逃げたい今日このごろです。
毎回のお約束ですが、ネタおろしはツライっす。
でも、ぜひとも見に来てくださいませ!!
ゲストの扇里兄さんと、掛け合い芸をお見せするかもしれません。
どうぞ、お楽しみに!
朝之助兄さんとフィルハーモニーのオーケストラ聴きに行ったり、菊可兄さんとお祝いの余興で四苦八苦したり、
さらには吉原・松葉屋さんの花魁道中をお手伝いしてたり・・・
お知らせできなくて、ごめんなさいです。m(__)m
写真だけでも〜〜〜。
「いい間の振りしやがって・・・」