ここまの心




5月16日


柳家小さん師匠  享年87歳

落語協会最高顧問
人間国宝
剣道の達人
たぬきの置物
黒紋付
大食漢
目白の師匠

落語家
噺家
名人



5月18日  合掌


今夜、小さん師匠のお弔いが行なわれました。
静かな弔いでした。
皆、それなりに覚悟は出来ていたのか、心静かに見送っているようでした。


お寺の中に入ると、鈴の助兄さんが笑顔で「ありがとう」って声を掛けてきた。
「兄さん、なんで笑ってるんスか!」ったら、「来てくれたのが嬉しくてさ・・・」。
あァ、このヒト、いい人だなって思った。
そんな鈴の助兄さんを、小さん師匠は「鈴ちゃん」って呼んで大変に可愛がってたそうです。

「心卑しき者、噺家になるべからず」、か。
いい言葉ですねぇ。

若手が頑張って、落語界を動かしていかなくちゃいけません。
それが何よりのご恩返しです。

合掌。



5月19日


先週に引き続き、朝イチで早朝寄席。
そろそろ夏の噺を・・・と「たがや」を掛ける。結果、ボロボロ。
あれ?去年はもっと威勢が良くて、演ってて気分のいい噺だったのに。

国立へ。やはり先週と同じスケジュール。
悔しかったので、また「たがや」を掛けてみた。
もちろん高座前に稽古をし直して、ね。
ところが、今度は短すぎ。持ち時間15分なのに、12分ちょっとしかなかった・・・
なぜ?どっか飛ばしちゃったかな?
次回はちゃんと完成させてきます。スイマセン。

正雀師匠の「牡丹燈籠」の鳴り物はカンペキ。いい具合に出来ました。
薄ドロ(幽霊が出て来る時にドロドロドロ〜って叩く太鼓の手)も、
上手くなってきたところでオイラは本日でラク。
国立はラク日にギャラをくれます。
おぉ!久し振りに現金を手にしたぞ!(どんな生活?!)
嬉しかったので、美味いものを食いに出掛けました。

無性にうどんが食いたくなったんだよねぇ。
本屋に飛び込んで、食い物屋の本を漁る。
こればっかりは、自分で食べてみないと分からないからねぇ。
候補、決定。世田谷区経堂の「花坊」。
小田急線・経堂の駅のすぐ近くです。
営業時間が夜は18時からになってたので、そのまま本屋で過ごす。

店は小ぢんまりしてて、商店街のフツーの食い物屋。
奥には打ち場があって、作るところが見られるのだ。
「かき揚げうどん」を頼んでみた。
しばらくして、大きめのかき揚げが別に乗せられて出てきた。
汁はダシがとっても効いてて関西系(讃岐?)です。
やっぱりうどんは関西のほうが美味いなァ。ちょっとだけ関西の入ってるオイラとしては
蕎麦よりもうどんのほうが好みです。
揚げたてのかき揚げを沈めて、七味とショウガを少し加えてかっ込む。
美味い。あっという間に平らげた。
ただ、一つだけ不満が。800円は高いっす。
ネットで検索したら、東京の美味いうどん屋がたくさんあるみたい。
しばし、うどんにハマってみようかな。



5月20日


珍しく体調不良。
どうも、昨日買ってきたお惣菜が良くなかったのか、朝飯を食ってしばらくしたら急激な腹痛が。
トイレに駆け込むこと4、5回。一向に痛みは治まらない。
昼近くになって、晴れてきて出掛けるにはいい陽気になったのに、腹を押さえてうずくまってた。
ダメだ、こりゃ。今日の予定はキャンセル。
床を延べて、横になる。病人らしく、おとなしくしてました。
夕方、目が覚めて起き上がったが、まだ調子が悪い。
まァ、たまにはこういう日があってもいいかな。健康でいられることに感謝しなくちゃ。
仕事が入ってなくて何よりっす。



5月21日


昨日は死ぬかと思ったよ。何とか復活しました。

浅草の初日。ちょっと早めにいったら、昼サラ(昼席のサラ口=二ッ目)の歌彦兄さんに会った。
会うたびに太ってるんだけど。いいなァ、幸せ太りで。

昼席はガンガンウケてたのに、10分の休憩後、夜席に入ったとたん、静かになる客席。
なぜだ!
浅草の夜は早いです。仲見世なんか午後8時にはどこも閉まっちゃうしね。
その代わり、呑み屋なんかは昼間っから営業してます。
またそんな時間から呑んでるオヤジがいるんだ。よく見たら文左衛門兄さんだったりして。・・・ウソです。

高座を下りてから、オモテをぶらぶら。
小腹が空いてきたので、久し振りに「馬賊(ばぞく)」へ。
ラーメン屋です。中華、かな。
雷門から蔵前方面へ、1本ウラ道にあります。日暮里にもあったなァ。
ここは通りに面して麺の打ち場が見られます。そう、手打ちのラーメンなのだ。
またその鮮やかなこと。こねて伸ばして、両手で引くたびにどんどん細くなっていく。
たいがいは注文を受けてから打つので、その技が見られます。
オススメはタンメン。900円。チト高いかな。でもいいや。
野菜たっぷり。麺もたっぷり。かなりの量です。
中華料理の味付けです。大好きっす。

ハネてから、国際通りを渡ったところにあるトンカツ屋、「豚八」で打ち上げ。
食べてよし、呑んでもよし。
ムシャムシャ食いながら呑もうっていう意地汚い方にはオススメです。そんなに悪く云うこたない。
後から踊りのお師匠さんも合流。
落語協会の二階で月に3回くらいお稽古を付けて下さってる方です。
あ、マズい!こんなところで会うとは!
いきなり、「アンタ!ちっとも顔出さないじゃないの!」って云われちゃった。
・・・そう、ワタクシ小駒も、実は去年の春にしばらく通っていたんです。が、
夏にバイクでコケて足をケガしてから戦線離脱してその後ちっとも顔を出さず。
ちょっと通ってやめるほうがタチが悪いゾ!って兄さんにも云われちゃったし。
またこれを機に踊りもやろうかな。踊り好きの一門だしね。





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