ここまの心
5月1日
大型連休、皆様いかがお過ごしでしょうか。
なんとも中途半端な形で更新が途絶えております。都心はいい感じに空いておりまして、ウキウキとした空気の漂う街中を
ちょっと大股で歩いてみたりしています。数日後に控えし勉強会、ネタおろししなきゃマズかんべぇと己に活を入れて、
稽古しているような塩梅で。ここだけの話、数少ないお客さんに支えられているんですから!
「今回は行かなくていいか・・・」なんて、ネガティブなことを考えないで!
各自責任を自覚して見に来るように!!
・・・焦りのあまり、押し付けがましい発言をしてしまいました。m(__)m
連休中はどこへ行くにも混んでるようなワケで、雑誌の温泉特集を読んで
心を静めております。
こんな時には、近所の銭湯に行ってみるのがよいのですよ。
ちなみに5日の端午の節句には、銭湯も菖蒲湯になりますからね、
無病息災を願って入りましょう。
その前に、日本橋亭へ行くことをお忘れなく。
5月6日
兄弟子馬遊との兄弟会、連休の最中で入りが心配でしたが、
何とかいい塩梅にお越しいただきまして一安心!でした。鈴振り、ちょっとワキで掛ける(他所で演る)もんですから試してみましたが・・・
やっぱり寄席じゃ出来ませんわな。
お座敷用に取っておきます。来月は「子は鎹」を演る予定です。
数年前に2、3回演ってみたものの、「親の了見」ってモノの
実感が沸かないもんですから噺に身が入らず――
むむぅ、手前ェがどれだけ成長したのか、バロメーターのひとつとして。
勉強会の後、知り合いの結婚式の打ち合わせがあったりして、
うっかり『菖蒲湯』を逃すところでした。そういえば、以前から贔屓にしていた杉並の白山湯が昨年末で閉めちゃったんですねぇ。
都内でも随一の大きさを誇る立派な露天風呂が大好きだったのに・・・
寒い冬の夜、瞬く星を眺めながら湯気の中でひとりごち、
月のきれいな晩には、のんびりぬる湯で月見風呂を堪能したあの白山湯。
あれから、帰りに寄ってたうどん屋にも、すっかり顔を出さなくなり・・・
もうずいぶん経っちゃいましたが、「おやじさん、おカミさん、長年、お疲れ様でした!」
5月17日
大量花粉飛散も納まり、大型連休前後から梅雨前までが、最高に気分の良い季節ですなァ!
この機会を逃してなるものかと、暇に任せて(笑)、旅尽くしでございます。先週は四国ツアー(2月)のリベンジ、さぬきうどん食べ歩きの巻。
今回は時間の関係で、苦手な飛行機を利用しましたが・・・とある旅行代理店によると、
羽田〜高松(片道)17,800円
羽田〜高松(往復・ホテル付き)22,400円どういう値段設定なんだろう?
片道の料金から+αでどうやって帰りの航空券と宿泊費をひねり出すのか、
考えると夜も眠れない。
しかも、泊まったホテルが天然温泉で、朝食に小鍋まで出てきて・・・
誰か営業担当者が、陰で泣いているに違いない。まえば、宮武、山内、丸美家食堂、山越、谷川米穀店
うどんや6軒。
ほか、高松港近くで食べたメバルの煮付けと地魚の刺身が抜群に旨かった。
東京から近くて、温暖な気候、豊富な温泉、海と山の幸がたくさん。
と言えば、伊豆。
良いところなんだけど、あんまり行ってないなァ。
それを見越したかのように、伊豆の温泉宿で落語会の仕事。
伊豆畑毛(はたけ)温泉・大仙家あのですね、良いです。この宿。
決して安くはありませんが、それ以上のおもてなしが期待できます。夕方から落語会。
ちょっと手違いはあったものの、無事お開き。
いや、無事じゃないな。ご免なさい、だ。
後半、もう一席演るつもりだったのに・・・悔し〜ッ!!
まァ、それはともかく。夕食の献立を見て納得。
なるほど、これだけ揃えれば決して高くはないなと。『一、食前酒 大仙家貯蔵 桜桃酒
一、先附 走りトマトのムース
海老味噌クリーム 飛び子 蟹 パプリカ甘酢 枝豆 セルフィーユ
一、前菜 新蓴菜落し芋 花穂 天城山葵 食酢
蓬粽麩 柚子味噌 才巻海老芝煮 ばい貝福良煮 新丸十栂尾煮
菖蒲百合根 穴子小袖寿し アスパラ豆腐 コンソメゼリー
天豆含ませ 水引き兜
一、御椀 〜清汁〜
鮎魚女葛叩き 火取り湯葉 板雲丹 小メロン 梅肉 花柚子
一、御造里 鮪 縞鯵 縞海老 青利烏賊 花丸胡瓜 紅蓼 天城山葵 土佐醤油
一、焚き合せ 蛸小倉煮 小茄子オランダ 里芋白煮 小角南京
楓麩 銀餡 木の芽
一、焼肴 天城山魚天然塩焼 枇杷玉子 はじ神生姜 檸檬 木の芽酢
一、台の物 合鴨の軽いスモークと小さい野菜の冷製
唐黍パンケーキ 姫大根 人参 筍 三度豆 うすい豆 ぷちトマト
マンゴーピューレとケイジャンスパイス
一、香の物 赤柴漬 沢庵 胡瓜糠漬
一、止椀 茗荷 薄揚 粉山椒
一、御食事 豚白御飯 黒胡椒 三つ葉
一、水菓子 白玉クリームあんみつ
苺 桃桜 ナタデココ 小倉 クリーム 二色アイス 本蜜 』読んでも分からんです。少なくともオイラには。
前座の章五とふたりして、
「何だ、これは。おォ、うめぇ!あれ、まだ出てくるのか?これは食べていいの?」
もう興奮しながら食べ進めておりました。章五は日帰り、オイラはお泊り。
源泉が低温泉で、30分以上浸かっていられます。
長湯の人には特にオススメ。朝、差し込む陽射しと鳥のさえずりに気持ちよく早起き。
快晴。
朝風呂の気持ちよさよ。
朝食もやはり豪華でした。お世話になってお礼を述べ、箱根の峠にバイクを走らす。
大涌谷に、ちょっと寄り道。
平日なのに、大勢の観光客。(手前ェもそのひとりだ)
人に酔って、退散。箱根・塔ノ沢の『瓔珞(ようらく)』で鯛めしの弁当を作ってもらい、
小田原の蒲鉾屋、『鈴廣』の本店で海鮮掻き揚げを手に入れ、
湘南海岸の防波堤に腰を下ろして、ちょっと遅いランチタイム。
これは全て仕事!あるいは取材旅行!
ロケハンなんだよねと、ワケの分からん理屈を付けて楽しみましたとさ。
5月23日
学生時分の仲間の結婚式に出席。
もちろん司会を務めさせてもらいました(笑)。
久し振りに皆んなと顔を合わせて、調子に乗って朝まで飲み続け・・・そんな訳で、横浜南寄席の楽屋では二日酔いで死んでました。
二日酔いまで経ってないが。半日酔い。ご一緒した浪曲の太田ももこ女史に「私でもそこまで無茶はしない」と笑われて・・・
その落語会、本来は前座の小たまクンが来るはずだったらしいが、
結局スケジュールが合わずに、オイラとももこ姉さんの2本だけ。
「じゃァ小駒さん、1時間ぐらいお願いします」二日酔いで1時間、しかも前座代わりって、どうすりゃいいの?!
『酒のない国へ行きたい二日酔い また三日目に帰りたくなる』
5月30日
いつもの悪い癖を最大限に発揮しております!
七段目の稽古が間に合いません。
現在、無人島への脱出を計画中です(笑)。全ての行動が後手後手に回っておりまして、方々にご迷惑を掛けております。m(__)m
先日の黒門亭で、遂に累積入場者数が1万人を突破しました!!
開演前に何やらこそこそと打ち合わせをしていたので、
落語協会の事務員さんに「今日、何かあるの?」って聞いたら、「教えないよ!」だって。
おいおい、オレは出演者だっつうの!1万人目の方には、お好きな芸人の色紙&手拭いとご招待券(かな?)をプレゼント!
出演者と一緒に記念撮影(7月の東京かわら版に掲載予定)。
ちなみにこの方、黒門亭で初めて落語を聞いて、それからの落語ファンという、なんともありがたいお客様でした。
日付変わって黒門亭二日目。
高座を下りてすぐさま着替えて千駄ヶ谷へ。
大蔵流の狂言会を観に行く。ウチの師匠の会をやっている日暮里のお寺さんで知り合った狂言方の能楽師。
共に笑いを引き出す芸能の一分野、しかもオイラと同い年ってことで、シンパシー感じますなァ!
榎本元大兄。
この方のお父様も洒落者でした。いや、駄洒落者か!
それはともかく。初めて見ました、狂言。
笑いを中心に据えてくれれば別段難しいってことはない。
多少の知識と教養は必要でしょうが。お笑いライブから寄席を経由して狂言会まで、幅広く接していきましょう!
って、誰に云ってるんだ?